野菜(副菜)とくだもの(表2) 食事摂取量のポイント


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「糖尿病の食事療法のための食品交換表」で「表6」に属する野菜は、厚生労働省「健康日本21」において一日350g以上の摂取(うち、緑黄色野菜は120g)が目標とされています。


糖尿病食としても、野菜は同じく表6の食品のきのこ・海藻類と同様に「たっぷりと」摂ることになっていますが(食物繊維と表6の食品(きのこ・海藻類) 摂取時の注意点 ご参照)、トマト1個でも150~200gくらいはありますから、生野菜350gと言っても意外と多量には感じないものです。

一回の食事に必要な生野菜量は総量を3食で割って120g、「両手に一杯分くらい」と考えておくとよいでしょう。


特にほうれん草やにんじん・ブロッコリーやトマトといったいわゆる「緑黄色野菜」は、野菜のなかでも特に各種ビタミン・カロテン・カリウム・カルシウムなどの栄養素を豊富に含んでおり、一日の野菜摂取量の3分の1程度は、緑黄色野菜から摂りたいところです。


野菜は淡色野菜・緑黄色野菜を問わず全般的に低エネルギーで、食物繊維も多く含んでいるので、糖尿病の食事においては積極的に摂取したいところです。

ただしイモやかぼちゃ・グリーンピースやトウモロコシなどは炭水化物が10%以上のため主食扱いとなり、表1に分類されていることを確認しておきましょう。


なお野菜不足を補おうとして、野菜ジュースや青汁での代用を考える場合は、製品に記載された含有成分の表示をよく確認する必要があります。

野菜ジュースは果実とのブレンドや食塩添加しているものも少なくなく、さらに食物繊維の含有も多くありません。

一般的に生野菜を直接食べるほどには、栄養が摂取できないものです。青汁も同様に、その摂取量の少なさが問題となります。

「第7の栄養素」と呼ばれ、生野菜やくだものの中の食物繊維の細胞内にあり、すぐれた抗酸化作用・免疫作用を持つとされる「ファイトケミカル」の摂取も、加工品の野菜ジュースなどからはほぼ期待できません。


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野菜と一緒くたにしがちなのが、表2に分類されている「くだもの」です。

両者の違いは含有する炭水化物の量で、野菜が一単位あたり13gに対してくだものは20gも含んでいることから、別グループに分類されています。


くだものの摂取量の目安は、一日80kcalとなっています。リンゴで半個、中サイズのバナナで1本程度の量に該当します。

くだものに含まれ、その糖の9割を占める果糖は、直接的には血糖を上昇させないとされるものの、肝臓で代謝されて中性脂肪の合成を進めるなど、間接的なかたちで血糖値の上昇につながる恐れがある、と言われています。

加えてくだものには残り1割であるブドウ糖も含まれているため、やはりその食べ過ぎはエネルギー過剰につながる恐れもあります。


ちなみに、くだものは見た目の大きさや重さで果糖やショ糖の含有量が決まるものではなく、たとえサイズが小さいくだものであっても、食べ過ぎは避けるようにしたいものです。


水分を飛ばしたドライフルーツは、食物繊維なども増えているものの含有するエネルギー(糖分)の量も増えていて、食品交換表上のくだものに分類されていません。

また果実ジャムなどの加工製品は通常は糖分がさらに追加されおり、これもくだものには分類されていませんので、摂取時は注意が必要です。


次の記事は「食物繊維と表6の食品(きのこ・海藻類) 摂取時の注意点」です。

ひとつ前の記事は「たんぱく質(主菜)は、脂質の過剰摂取に注意」です。


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